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犬のテンカン
どこからか沈丁花のいい香りがしてきます。
めっきり春らしくなりました。
先日、犬のテンカンの治療薬の発売記念セミナーに行って来ました。
東大獣医臨床病理の松木先生による『犬のテンカン』のお話しでした。
その中の一部ご紹介です。
日本国内のテンカンの好発犬種は、
- イタリアン・グレイハウンド
- ボストン・テリア
- ビーグル
- 茶色のトイプードル
- ミニチュア・ダックスフント
- ポメラニアン
の順だそうです。
また、テンカン発作型の中に焦点発作といって部分的に発作が起こるのですが、これには以下のようなものがあります。
- 勝手に前足が上がったり、後足が上がったままで固まっている。
- 尾の毛をジャリジャリ咬み切ってしまう。
- ぐるぐる回りながら、尾をずっと追いかけてくる。
- 突然おこって攻撃してくる。
- 蝿咬み(蝿がいるかのように、パクンパクンと口でつかまえようとしている)
- 急に前足で顔をかき出す。
けっこうこういった相談を受けることがありましたが、テンカン発作だったのだなあと、わかりました。
あまり頻繁にこういった発作をおこすようなら、テンカン治療薬を投与することをおすすめします。
ゾンザミドという薬で、今までのテンカン薬より副作用がありません。
犬・猫の飲水量について
新年早々から腎臓を悪くした犬、猫、共に多いです。
飼い主さんにお話をよく聞いてみると、若い頃からあまりお水を飲んでいない子が多いです。
標準で
・犬の飲水量は1日 40ml~60ml / kg
・猫の飲水量は1日 20ml~45ml / kg
です。
飲水量の少ない子は、ウェットのフードにされるかフードを水でふやかして与えるなど、工夫することをおすすめします。
また、アレルギーのない子でしたら、ミルクなどを薄めて与えるのも良いかもしれません。
2月に入るとバレンタインデーがあります。
家にギリチョコなど多く買い置きされている方は、我が家のワンちゃんに食べられないように気を付けてくださいね。
2014年を振り返って
2014年もあとわずかで終わりになります。
今年は捨て猫に始まり、捨て猫で終わりました。
雪の積もった夜に冷たくなって死にかけていた子猫は無事元気になり、エイズを持っていましたが、それを承知でもらっていただきました。
イタチに腸を食い破られて、腹膜炎を起こしていた子猫は残念ながら亡くなってしまいましたが、保護していたお坊さんに手厚く葬っていただきました。
冬の夜に山に捨てられそうになって保護された子猫も、今は新しい飼い主さんのもとで同居猫と仲良く暮らしています。
ガリガリにやせてお腹ばかり大きかった子猫は活気もなく、おまけに6種類も寄生虫がいましたが、それを承知で飼い主になっていただきました。
まだマンソン裂頭条虫が駆虫しきれていませんでしたが、2週間で体重が2倍になり、同居の犬と『ワンワン、フーフー』とバトルを繰り広げているそうです。
心やさしい人々にめぐり逢えて、子猫達ともども、私も感謝!感謝の1年でした。
中阪
VEP(耳研)大阪大会
先日VEP(耳研)大阪大会に行ってきました。
耳研とは現在の耳科診療を見直し、 より良い診療を考えていくために、臨床家同士の情報交換・共有や議論の場を提供する目的で設立されたそうです。
第6回目となる今大会にはじめて参加させていただきました。
なんといっても印象深かった事は、耳道の中に洗浄液を入れてクチュクチュしても実際にはきれいになっていないし、 点耳薬にドロッとしたものは適していないといわれビックリ!
私はまさしくその方法をしているのです!
耳道の中は鼓膜の所までけっこう毛が生えていて、そこにドロッとした点耳薬や細菌が固着して繁殖するので、 クチュクチュしてもきちんと取り除けないし鼓膜に負担をかけているらしいです。
麻酔をかけてビデオ内視鏡システムを使って行うそうですが、 鼓膜外側面凹部や鼓膜周辺に毛と分泌物が固着していて、 ここをきちんと取り除き、抗生物質に投薬すると完治するそうです。
とても興味のあるお話しでしたが、耳洗浄するたびに麻酔をかけることにいささか不安があります。
お伊勢詣り
8月27日お伊勢参りに行ってきました。
昨年には伊勢神宮式年還宮があったせいか、参拝する人もまだ多いようでした。
10年ぶりに行ったのですが、一応正しい参拝方法にしたがって外宮から内宮という順序で回りました。
外宮の参道は左側通行、内宮の参道は右側通行で、中央は神様の通る道なので歩くのはタブーだそうです。
鳥居の前では一礼してから進み、正宮にお詣りする前に手水舎で手と口を清め、拝礼は「二拝二拍手一拝」で行い神様に感謝をしてお詣りを終えました。
知らずに行ったのですが、外宮にあるパワースポットの「三つ石」では手をかざすと、とても温かさを感じました。
パワーをもらえたのでは?
そうそう・・・
一般的な神社にあって伊勢神宮にはないものが5つありますが、知っていますか?
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【答え】
注連縄(しめ縄)
狛犬
鈴
賽銭箱
おみくじ
梅雨入りとノミ・ダニの予防について
今年は梅雨入りしてから、あまり雨は降りませんが、適度の湿り気と暑さのせいか、ノミ・ダニの予防をしていない子達が『ダニがいっぱいついてしまった。』と来院されることが多いです。
ダニは散歩中につくだけでなく、お庭にいることもあります。
ダニは皮膚炎を起こすだけでなく、アカラスをもっている犬・猫達の発症の原因ともなります。
又、バベジアという赤血球に寄生して破壊する原虫や、人畜共通感染症であるQ熱の原因となるコクシエラ・バーネスティというリケッチアを保有していることもありますので、毎月予防はしっかりと行いましょう。
猫の飼い主さんへ感謝です
先日、行き倒れになっていた猫ちゃんが元気になったので飼い主募集のお願いをしましたが、嬉しいことに病気を承知で飼いたいと言ってくださった方があり、嬉しいやら寂しいやら、複雑な気持ちでお嫁に出しました。
彼女は猫エイズを持っているだけではなく、FIP(猫伝染性腹膜炎)に罹患していることも判明したので、「あと1~2年でダメになってしまうかもしれません」とお伝えしましたが、それでも構わないと承諾してくださり、家族みなさんでお迎えに来てくださいました。
ノラ猫同然の外猫生活をしていた子ですので、いささかおどおどした所がありますが、新しい飼い主さんにノドをゴロゴロ鳴らしながらお腹を出して撫でてもらっていましたので、おそらく今ごろは新しい生活にもなれて日向ぼっこをしているのではないかと思います。
ご親切に何人かの方に飼いたいとお声をかけていただきましたが、最初にご縁のあった方にもらっていただきました。
感謝しております。
合掌
猫の飼い主さんが見つかりました
先日投稿させていただいた『飼ってもらえる優しい方を探しています』ですが、飼い主さんが見つかりました。
インターネットを見てご連絡をいただきました。
病気のことを全て承知の上で飼っていただける優しい飼い主さんです。
猫ちゃんも、素晴らしい出会いがあり幸せ者だと思います。
飼い主様、又ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございます。
飼ってもらえる優しい方を探しています
大分春らしくなって来ました。
外は梅の花が満開です。
当院の入院犬舎に2月2日より死にかけていた猫ちゃんが元気になって、ごはんが欲しいと鳴いています。
保護された時は、ノミだらけ、下痢(たれ流し状態)、口内炎でヨダレダラダラ、目ヤニで眼がくっついて開けられない、青鼻が鼻の周囲にくっついて鼻づまり、黄疸がひどくて皮膚はまっ黄色でした。
又、低体温で体温計では計れませんでした。
そんな子ですが、まだ生命力があったのでしょう。3週間飲まず食わず点滴だけの生活から脱出できました。
保護された方は猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症プラスだと判ったら、他の方に飼ってもらう事をお願いできないし、自分の所で飼うこともできないということで、引き取りを拒否されました。
FIVは人間にうつることはなく、猫属にしか感染しません。猫同士のケンカで噛まれたりするとうつります。
せっかく助かった命なので、幸せな一生が送れることを願っています。
室内飼いのできる方、病気を承知で飼っていただけるやさしい方に、ぜひお願いしたいと思います。
この子の紹介:
シャム猫のミックスでメス猫です。
おとなしい性格ですが、外で餌だけもらっていた様な子なので、知らない人をみると少し逃げ腰になります。
なついてしまったらスリスリよってきて、お腹を出してゴロゴロ喉をならしている子です。
体の負担を考え、避妊手術を当院で近々行う予定でおります。
よろしくお願いします。